ユーザー勘違いの代表例ではないでしょうか。スタジオで照明を使用する場合、スタジオ毎に許容できる電力量というのもが決まっています。また各電源コネクターにも容量が決めてあるので、使用する照明などの消費電力を把握しておくのは、スタジオで作業するスタッフの常識的な知識となっています。
そういうこともあってか、
ストロボも3200Wsモデルを使用する場合、100Vだと32Aが必要だとか200Vだと16Aが必要だと勘違いしてしまいます。
実際には、消費電力とは関係ありません。
(※ストロボ出力が上がれば消費電力も上がっていくので関係性はあるのですが、
3200Ws=消費電力3200Wという関係式ではない、という理解でお願いします。)
ストロボごとに入力電源の要件(又はヒューズ容量)はメーカーごとに決められており、
Broncolor Scoro 3200Sの場合は、Power Requirementsと表記があり
230Vで16A、120Vで15Aとなっています。消費電力は公表されていません。
また、Pro-10の場合は、Profoto Pro-10 2400 AirTTLモデルを例にとると、ヒューズ容量と記載があり
230Vで16A、120Vで20Aとなっていて、消費電力は記載の電力よりも少ないことが伺えます。
公称値での実際の消費電力は最大2400Wと明記されています。
100Vで使用した場合を例に考えると、内部抵抗や配線容量などを考慮して、実用的な電力は15A程度になります。
その場合、消費電力は100Vx15A=1500Wとなります。
(機材によっては、コンセントの電源容量以上の電力を入力しようとする場合もあるので取説などはよく確認しましょう。
把握せずに使用してしまうとブレーカ落ちや、電気火災などのトラブルの原因となります。)
また出力する電力と入力する電力が近いほうが当然、効率が良いわけですから、
能力を最大限生かすことを考えると、電力容量が大いに越したことはありません。
一般的に、電気容量が多い設備を整えようとすると通常の家庭では難しいので
そういった面から、業務用途=プロ使用機材と捉えることもできます。